雑多な観劇日記

ドラマや舞台を見た感想をつづります。

映画「なつやすみの巨匠」

大好きな(?)入江さんの企画・脚本の映画、
なつやすみの巨匠を観てきました。
映画とか白夜行ぶり!あれも入江さんが脚本参加しているから見に行ったなぁ。。

なつやすみの巨匠

企画・脚本:入江信吾
監督:中島良
キャスト:野上天翔、博多華丸国生さゆり、村重マリア、板谷由夏
リリー・フランキー、落合モトキ、永江蓮、東倫太朗、
安達葵紬、鈴木新平、土居上野、野中ななみ

ストーリー:

能古島に住む小学4年生、シュン。
夏休み、ヒマを持て余していたシュンはかつて映画研究部員だった父・和由から古びたビデオカメラを譲り受ける。

「プレステ買う金やらないけん、こればやる。みんなと同じもん持っとってもつまらんやろ」

武骨なデザインが気に入ったシュンはすっかりカメラの虜に。
もともと父の影響で80~90年代のハリウッド映画が大好きだったシュン。
親友のノブ、タケちゃんと共に映画撮影の真似事に熱中するのだった。
しかし周囲には野暮ったい連中ばかり。どうにも画にならない。
これでは『スター・ウォーズ』も撮れやしない。

「んー、どっかにレイア姫おらんかいな……」

ある日、島在住のうるさい画伯ジジイ・智滋が一人の少女を連れて島へ戻ってくる。
亜麻色の髪。鳶色の瞳。
どこから見ても映画に出てくるような外人そのものだった。

「おった……姫」

少女の名はユイ。
ブラジル人の父と日本人の母を持つハーフで、生まれも育ちも福岡。日本語しか喋れない。
訳あって夏休みの間だけ、祖父の智滋に預けられたのだった。
シュンは智滋の家からユイを強引に連れ出す。
そしてこれが一目惚れであることがバレないよう、もっともらしく言うのだった。

「俺、監督やけん。お前ばスカウトしたと。分かるや?――お前ば、女優にしちゃる!」
「はぁ?バカやないと?」

シュンとユイの奇妙な関係が始まった――。

 

 上映前後は入江さん、中島監督、野中ななみちゃんでトークショーでした。
お見送りまでついてアットホームなイベントですね…!

クラウドファンディング資金を集めて完成したこの作品。
東京のテレビ局じゃない、クリエイター発信の映画。
こんな映画が、地方発信の映画が増えてほしいと、中島監督の願いでした。

 

内容は、とっても素敵で…!
あんまり中身は期待していなかった、というと聞こえが悪いんだけど、
主役は子役で、地方でオーディションした俳優さんばっかりで、
ちゃんと演技できてなくても、
田舎のきれいさとかでカバーできるなーーとふんわり思ってました。

けどけど子役の演技がすごすぎる><
野上天翔くんの演技がすごくて、いっぱい泣いちゃった。

淡い恋の物語なのに、
いじめとか不法滞在の問題とか、
いろいろ問題提起もしてて。

お金が必要になっていきなりスーツ着て営業に出ちゃう漁師のお父さんとか、
そんなときにも無駄に明るいお母ちゃんとか、
すっごい田舎にありそうな家庭で懐かしくなった。

海辺のシーンとか、木陰の逆光の夕日とか、
神社から見た島とかとってもきれいで。

最後の上映会のシーンも能古島じゃないとできない
素敵なシーンでよかったです。
あんな気軽に隣の島?本島??に行けるのに、
同じ海を渡るでもブラジルは遠いよねー。
こどものころにどれくらい遠いかなんて意識したことなかったな。。

クライマックスのお父さんの言葉
自分の好きなように生きなさい。
人と違うことをしないと意味がない。
自分が立っているところが世界の中心。

あの年のこどもにどこまで真意が通じるのかわかんないけど、
この年になって見るからこそ響くよね。
田舎で、そんなこといってくれる人なかなかいない。

実際に入江さんがお父さんからいわれた言葉らしいです。

見に行ってよかった映画でした。
上映会は一旦終わっちゃったけど、
ほんとにいろんな人に見てほしいなー。

そして私は落合モトキくんのシーンで
ヒーローショーのトラウマをくすぐられたので、
久しぶりにヒーローショーのDVDを観ようと思います。