雑多な観劇日記

ドラマや舞台を見た感想をつづります。

青春音楽活劇「詭弁・走れメロス」

青春音楽活劇「詭弁・走れメロス

原作:森見登美彦 『新釈 走れメロス 他四篇』/祥伝社文庫刊
脚本・演出:松村 武
出演:武田航平中村優一、新垣里沙
荒谷清水、小手伸也、小林至、高木俊、上田悠介、市川しんぺー
劇場:
東京公演 シアターサンモール (東京都新宿区新宿1丁目19−10 サンモールクレスト)
京都公演 京都劇場京都府京都市下京区烏丸通塩小路下る 京都駅ビル内)

 5/3ソワレのアフタートーク付きステージに行ってきました。

初演の時も観たいなーと思いつつ観れなくて、
2013年の有頂天家族を観に行ってとっても面白くて、
詭弁走れメロス見れなくて非常に後悔した舞台だったのでした!

 タイトル通り、走れメロスのパロディです。

メロスとセリヌンティウス
それぞれ芽野と芹名という京都大学に通う学生。
詭弁論部に所属する謎の信頼関係を持った唯一無二の親友。
王=図書館警察長官は、芽野に桃色ブリーフ一枚で踊ることを強要しますが、
姉の結婚式(嘘)のために、人質の身代わりとして芹名を差し出し、
定刻までには絶対に戻る、といって京都の町を走り抜けます。
芹名は「芽野は絶対に戻らない」と自信たっぷり。

まず、芽野と芹名の関係性が謎すぎる。
ただ、京大にいそうだよなあという感じ。

そういう謎な友情もNF時期の路上こたつも
変な格好のひとたちもすべてが京大あるあるで
非常に懐かしく感じました。

そして、京都での壮大な追っかけっこ…!
家は一乗寺叡電に沿って南へ通学し、
大学を出て出町柳から京阪電車に乗り三条で降りて
三条のネカフェですごした後に
新京極を突っ走って四条まで。
地下道に入って河原町から烏丸まで走り
阪急で梅田方面に逃げようかと思えば桂でつかまり、
嵐山方面に乗り換えて嵐山で下車。
竹林を抜けて野宮神社で思い出にひたった後
なぜか人力車のお兄さんに北野天満宮を抜けて烏丸今出川あたりまで運ばれる。
烏丸今出川から地下鉄に乗ろうとしたが、
声を掛けられて鴨川デルタまで行き、
その後鴨川を泳いで出町柳商店街近くにある須磨さんのアパートへ立ち寄り
京都大学まで連れ戻される…。

舞台上になんのセットがあるわけでもなく
言葉で説明されるだけなんだけど
目の前にほんとに京都が広がって懐かしい気分になりました。

学祭=秋は共通認識でいいのかな…?
京大の学祭はNovember Festival(NF)と呼ばれる
毎年シルバーウィークにやることが決まってるもので、、
京都の地名も京都にいないとなかなかぴんと来ないもんじゃないかなあ、、と思ったり。

 

最後はなぜか芽野も芹名も長官も桃色ブリーフで踊るんだけど、
なんか「これでいいのか…?」ってなりました。笑
愛すべきアホたち。

これ初演の時は翔央くんがやったのかーと思うと笑

ちゃんなかはほんとに久しぶりに見て、
かなり大人になったけど相変わらずかっこいいですね。

航平くんは、セリフ詰まったり膝のテーピング?サポーター?が
痛々しくて辛くなりました。
そりゃああれだけやってたらつらいわ。
ずーっと舞台の上走ってるもの。

里沙ちゃんはかわいい。
もっと里沙ちゃんの歌あったらうれしかったなあ…!

おじさまたちは、さすがのテクニックで笑わされっぱなしでした。

なにか得られたものがあったのか、と聞かれると特にないのですが、
ただただ笑い続けて楽しいお話でした。
他にも松村×森見作品やってほしい…!